子どものむし歯はなぜ起こる?年齢ごとのリスクと予防ポイント
みなさんこんにちは。
函南町の歯医者【ルピア歯科医院】です。
子どもの虫歯は、大人に比べて進み方が速く、気づいたときにはすでに大きな穴が開いているというケースも少なくありません。
「毎日磨いているのにむし歯になるのはなぜ?」
「甘いものを控えていても予防できない……。」
と疑問になる保護者の方もいるのではないでしょうか。
お子さまの虫歯は年齢によって起こりやすい理由が異なる場合があります。
乳児期・幼児期・学童期では、歯の強さや生活習慣、食事のとり方などが変わるため、注意すべきポイントもそれぞれ違ってきます。
そのため、時期に合わせたケアを行うことがとても大切です。
そこで今回は、年齢ごとのリスクや予防のポイントについて詳しく解説します。
子どものむし歯の原因は?年齢別に気をつけたいポイント
子どもの虫歯は、「甘いお菓子を食べるからできる」と思われがちですが、それだけが原因ではありません。
生活習慣、食事のタイミング、仕上げ磨きのやり方など、いくつもの要素が重なり合って虫歯が進行していきます。
さらに、子どもの歯は大人に比べてエナメル質が薄いため、一度虫歯になると進みやすいという特徴があります。
そのため、早い段階から予防に取り組むことがとても重要です。
乳児期・幼児期・学童期の3つの時期に分けて、虫歯を招く主な原因と、それぞれの年代で押さえておきたいポイントをご紹介します。
子どものむし歯が起こるしくみ
虫歯は、
・歯の質
・虫歯菌
・時間
・糖分
の条件が揃うと発症しやすくなります。
さらに、子どもは大人と比べて歯質が弱く、唾液の働きも未熟なため、むし歯のリスクが高くなります。
また、仕上げ磨きが不十分だったり、甘い飲み物をだらだら飲んだりする習慣が続くと、虫歯菌が活動しやすい環境が整ってしまいます。
年齢別のむし歯ができやすい理由と気をつけるべきポイント
【乳児期(0〜1歳)】
生まれたばかりの赤ちゃんには、虫歯菌はいませんが、乳歯が生え始めるこの時期は、口の中に虫歯菌が住みつきやすいタイミングでもあります。
特に、大人が使ったスプーンをそのまま使ったり、口移しで食べ物をあげたりすると、虫歯菌が伝わるリスクが高まります。
気をつけたいポイント
・歯が生えたらガーゼ・歯ブラシで軽く汚れを落とす習慣をつける
・夜間を含む「だらだら授乳」を見直す
・スプーンや箸の共有は控える
乳児期は、まず 「虫歯菌を増やさない環境を整えること」 が予防のポイントになります。
【幼児期(2〜5歳)】
自分で食べられるようになる幼児期は、お菓子・ジュース・乳酸菌飲料などの摂取が増えやすく、虫歯のリスクが高くなります。
さらに、磨き残しが多くなりやすいため、仕上げ磨きが不十分だと気づかないうちにむし歯が進行することもあります。
気をつけたいポイント
・食後は早めに仕上げ磨きを行う
・フッ素入り歯磨き剤を使用する
・甘いものは「量」と「時間」を決めて食べる
・定期的に歯科医院でフッ素塗布やクリーニングを受ける
幼児期は「おやつのルール」と「仕上げ磨きの丁寧さ」が重要なポイントです。
【学童期(6〜12歳)】
永久歯が生え始める学童期は、乳歯と永久歯が入り交じる「混合歯列期」です。
歯並びに凹凸が出て磨きにくい場所が増えるため、むし歯のリスクはさらに上がりやすくなります。
また、学校生活が忙しくなることで、歯磨きが不十分になりやすいのも注意点です。
気をつけたいポイント
・奥歯(特に生えたばかりの6歳臼歯)の溝の磨き方に注意しましょう
・ジュースやスポーツドリンクの摂りすぎに気をつける
・シーラント処置で奥歯の溝を保護する
・歯ブラシに加えてフロスも活用し、細かな汚れを取り除く
学童期は、「自分で適切な歯磨きができるように促す時期」といえます。
子どものむし歯予防のために家庭でできる工夫
甘い飲み物・おやつのとり方を改善する
ジュースやお菓子を「だらだら」食べたり飲んだりしていると、口の中が長時間酸性の状態に傾き、虫歯ができやすくなります。
そのため、間食の回数やタイミングを見直すことが予防につながります。
仕上げ磨きを続けることが大切
小学生になっても、まだ自分だけで磨き残しなく歯磨きをするのは難しいものです。
特に奥歯の深い溝や歯と歯の間などは、保護者の方の仕上げ磨きで汚れをしっかり落としましょう。
フッ素ケアを取り入れる
フッ素は歯を強くし、むし歯になりにくい環境をつくるサポートの役割をします。
自宅でのフッ素入り歯磨き剤の使用に加えて、歯科医院での高濃度のフッ素塗布も効果的です。
定期検診で虫歯の早期発見につなげる
子どもの虫歯は進行スピードが速いため、早めの対応がとても重要です。
3〜4か月ごとに歯科医院で検診を受けることで、小さな虫歯も見逃さずに発見できます。
成長段階に応じたケアでむし歯をしっかり防ぎましょう

子どものむし歯は、年齢によって原因や注意点が変わります。
乳児期は「むし歯菌を移さない環境づくり」、幼児期は「おやつや飲み物の習慣」、学童期は「自分でケアできる力を育てること」が重要なポイントです。
ご家庭での毎日のケアに加えて、歯科医院での専門的な予防処置を取り入れることで、むし歯の発生率は下げることが期待できます。
お子さんの成長に合わせてケア方法を見直し、健康な歯を守る習慣を一緒に育てていきましょう。
ルピア歯科医院では、お子さまの定期的なサポートも行っていますので、お気軽にご相談ください。
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