放置すると悪化！歯周病による口臭の原因とセルフチェック方法
みなさんこんにちは。
函南町の歯医者【ルピア歯科医院】です。
「なんだか口が臭う気がする……。」
そんなお悩みを感じたことはありませんか？
そのにおいの原因は、歯周病が関係している場合があります。
一時的な口臭であれば、食べ物や口の乾燥が原因のこともありますが、長く続く強いにおいは、歯ぐきの炎症や歯周ポケット内の細菌が関係している可能性が考えられます。
放置すると、においが強まるだけでなく、歯を支える大切な骨が溶けてしまうこともあります。
そこで今回は、歯周病が原因の口臭の特徴や見分け方、セルフチェックのポイント、
そして改善・予防のためにできる対策を解説します。
歯周病で口臭が起こる仕組み
歯周病は、歯を支える歯ぐきや骨に炎症が起こる病気です。
その原因は、プラーク（歯垢）中に潜む歯周病菌で、この菌が増えることで歯ぐきに炎症を起こし、さらに「揮発性硫黄化合物（VSC）」という強いにおいのガスを発生させます。
主なガスの種類とにおいの特徴は次の通りです。
硫化水素 卵が腐ったようなにおい
メチルメルカプタン 生ゴミのような刺激臭
ジメチルサルファイド 甘く重たい悪臭
これらは、歯周ポケットの中で細菌がタンパク質を分解するときに発生します。
そのため、歯周病が進行すればするほど口臭も強くなるという特徴があります。
においの種類からわかる歯周病のステージ
口臭の種類によって、歯周病がどの段階まで進んでいるかをある程度見分けることができます。
もし、次のようなにおいを感じる場合は、歯周病の可能性があります。
- 金属っぽい・血のようなにおい
歯ぐきからの出血は、歯周病の初期段階でよく見られる症状です。
歯磨きのときに歯ぐきから出血していることが多く、炎症の始まりの場合があります。
放置すると炎症が進行して、広がる恐れがあります。
- 生臭い・ドブのようなにおい
歯ぐきの炎症が進行しているサインの可能性があります。
出血や膿が混ざることで、強い生臭さを感じることがあります。
歯ぐきが腫れていたり、ブラッシング時に痛みを感じたりする場合は注意が必要です。
- 腐敗臭・たんぱく質が腐ったようなにおい
歯周病が中程度〜重度に進行している可能性が考えられます。
歯周ポケットの奥で細菌が繁殖し、歯ぐきの組織が壊れ始めている場合もあるため、強い悪臭が続く場合は、早めに歯科医院で検査・治療を受けましょう。
歯周病による口臭を悪化させる生活習慣
歯周病菌は、お口の中に汚れが残っている、乾燥した口の中を好む性質があります。
そのため、次のような生活習慣があると、口臭が強くなりやすい傾向があります。
・歯みがきが1日1回以下
プラーク（歯垢）がたまり、歯周病菌が増える傾向になります。
・フロスや歯間ブラシを使わない
歯ブラシだけでは、細かい部分や苦手な部分に汚れが残ってしまいがちです。
そのため、歯と歯の間に汚れが残り、細菌の温床になる場合があります。
・口呼吸の習慣がある
だ液には汚れを洗い流す働きや再石灰化を促進する働きがありますが、口呼吸をしていると口の中が乾燥し、細菌が繁殖しやすくなります。
・喫煙習慣がある
タバコに含まれるニコチンは血管を収縮させ、酸素が栄養の供給を妨げます。
そうすると、歯ぐきの免疫力が低下して、細菌が増殖しやすくなります。
・ストレスや睡眠不足が続いている
緊張すると、唾液の分泌量が減り、口内の自浄作用が低下しやすくなります。
・朝食を抜くことが多い
寝ている間は細菌が増殖しやすく、朝食を食べないと、咀嚼が減って唾液の分泌が少なくなり、口臭が強まりやすくなります。
こうした習慣が重なると、唾液による「自浄作用」が弱まり、歯周病菌が活発化してしまいます。
口臭を防ぐためには、まず毎日の生活習慣を見直すことが大切です。
口臭・歯周病セルフチェック
次の項目に当てはまるものが多いほど、歯周病のリスクが高まります。
・歯ぐきが赤く腫れている
・歯を磨いたときに血が出る
・朝起きたときに口の中がネバつく
・家族や友人に「口が臭う」と言われた
・硬いものを噛むと痛い
・朝起きたときに口の中がネバつく
2つ以上当てはまる場合は、歯周病の初期または進行状態の可能性があります。
早めに歯科医院でチェックを受けることをおすすめします。
口臭を改善するための歯周病ケアとは？
歯周病が原因の口臭を改善するには、細菌を減らし、口の中を清潔・潤った状態に保つことが大切です。
今日からできる4つのポイントを確認してみましょう。
- 定期的なプロフェッショナルケア
毎日の自宅ケアでは落としきれない歯石やバイオフィルムは、歯科医院でのスケーリングで除去します。
定期的なメンテナンスは、歯周病の再発予防と口臭の改善に大切なポイントです。
- 毎日の丁寧な歯みがきとフロスの習慣
歯周病菌が増える原因となるプラークをしっかり除去することが重要です。
歯ブラシだけでは届かない歯と歯の間は、フロスや歯間ブラシを使うことで清掃効果が高まります。
理想的なケアは朝と夜の2回以上ですが、寝る前は特に丁寧に磨きましょう。
- 口呼吸の改善と唾液の維持
唾液には口の中を洗い流し、菌の繁殖を軽減する自浄作用があります。
そのため、口呼吸を控え、鼻呼吸を意識することが大切です。
また、水分補給をこまめに行い、キシリトールガムやシュガーレスガムを噛むことで唾液分泌を促しましょう。
- 生活習慣の見直しで歯ぐきを健康に
睡眠不足・偏った食事・喫煙は、歯ぐきの免疫力を低下させる原因になります。
十分な睡眠と栄養バランスの取れた食生活、禁煙の実践で、体全体の健康を整え、歯ぐきの抵抗力を高めることが期待できます。
歯周病や口臭が気になる方はルピア歯科医院まで
口臭は自分では気づきにくいものですが、継続して続く場合は、歯周病による炎症や細菌の繁殖が原因の場合があります。
そのまま放置すると、歯ぐきの腫れや出血だけでなく、やがては歯を支える骨が溶けてしまう可能性もあります。
「最近、口のにおいが気になる」「口の中がネバつく」そんな症状があったら、早めに歯科医院での検査やクリーニングを受けましょう。
当院では、歯周病の予防や治療も行っていますので、お気軽にご相談ください。
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