歯の神経の治療はやらないとダメ？放置した場合のリスクを解説
みなさんこんにちは。
函南町の歯医者【ルピア歯科医院】です。
歯科で「神経の治療が必要です」と言われても、痛みが和らぐ
「このままでも平気かも……。」
と後回しにしてしまうケースが見られます。
しかし、根管治療を必要とする歯を放置するのは、歯の寿命を縮めてしまう可能性があります。
そこで今回は、根管治療を先送りにすることで起こり得るトラブルと、放置するリスクについて詳しくお伝えします。
神経トラブルの正体は「歯の中の細菌」
むし歯が神経（歯髄）にまで進行すると、細菌が内部に入り込み炎症を引き起こします。この状態になると、何もしていなくてもズキズキした痛みや、噛んだときの強い違和感など、はっきりした症状が現れるようになります。
根管治療が必要になるのは、歯の中で細菌が増殖している状態です。
根管治療とは、
・感染した歯髄（神経）を取り除く
・歯の内部(根管の中)を丁寧に洗浄・消毒する
・再び細菌が入らないように薬を詰める
という工程で、歯の内部を無菌状態に近づけるための治療です。
そのため「根管治療が必要」と言われた段階は、すでに歯の中で感染が起きています。
ここから治療を受けずに放置すると、炎症はさらに広がり、症状も悪化してしまいます。
根管治療を先延ばしにすると起こる5つの問題
- 痛みが強くなり、生活に影響が出るようになる
初期のズキズキした痛みを放置すると、
・痛み止めが効かない状態
・夜寝られないほどの激痛
・顔半分に広がるような痛み
などへ悪化していきます。
神経の炎症（歯髄炎）が進むと、やがて根の先にまで炎症が広がり、根尖性歯周炎を引き起こします。
この段階になると「神経を残す」という選択は難しくなり、神経の処置が必要になり、治療期間も長く難易度も上がります。
- 歯ぐきの腫れや膿（根尖性歯周炎）が出てくる
細菌が根の先まで広がると、周囲の骨が炎症を起こします。
よくみられる症状は、
・歯ぐきがぷくっと腫れる
・押すと強い痛みがある
・口臭が強くなる
・白いニキビのような「膿の出口（フィステル）」ができる
などがあります。
膿が繰り返し出るようになると骨の破壊が進行し、治療をしても治りにくい状態になります。
- 歯が割れやすくなり、抜歯の可能性が高まる
感染を放置した歯は、
・歯質がもろくなる
・炎症によって骨の支えが弱くなる
・痛みを避けて片側で噛む癖がつく
などの理由から、歯の根が割れる症状を引き起こしやすくなります。
歯根破折はほとんどのケースで保存が難しく、抜歯が必要になります。
そのため、根管治療を受けなかったことで、残せたはずの歯を失ってしまう可能性が高くなってしまいます。
4 細菌が全身に影響を及ぼすこともある
根の先に炎症や膿がある状態は、体にとって慢性的な「感染源」になります。
その細菌は、血液を介して全身の様々な部分で悪影響を及ぼす可能性があります。
・糖尿病の悪化
・心疾患
・動脈硬化
・誤嚥性肺炎
・妊娠中のトラブル
などが慢性的な炎症と関係していることが報告されています。
5 放置すると最終的に抜歯の可能性が高まる
感染が進み、歯を残せなくなると治療の選択肢は限られます。
・インプラント
・ブリッジ
・入れ歯
これらはいずれも費用も期間もかかる治療です。
しかし、抜歯になる前にきちんと根管治療を適切なタイミングで行うことで、このような大がかりな処置を避けられる可能性が高くなります。
根管治療を早めに始めるメリット
虫歯の治療は、初期の段階であればあるほど、歯への負担が少なくなります。
そのため、定期検診を定期的に受診して、症状が無い段階で対応できることが理想的です。
根管治療を早めに始めるメリットをご紹介します。
・痛みが軽い段階で治療できる
・再発のリスクを抑えられる
・通院回数が少なくて済む
・治療後の歯をより長持ちさせやすい
・歯の破折や抜歯を避けられる可能性が高くなる
特に知っていただきたいのは、「痛みが引いたから治った」ではない可能性が高いということです。
痛みが一時的におさまるのは、神経が弱って感じなくなっているだけで、内部の感染はむしろ進行しています。
内部で神経が痛みを感じなくなるほど進行してしまうと、さらに症状が進んでも自覚症状が無くなってしまいます。
そのため、一時的に痛みが治まっても、継続して根管治療を続けることが大切です。
根管治療が必要な方もルピア歯科医院までご相談ください
根管治療を放置すると、歯を失うリスクが高くなります。
根管治療は「大変そう」「時間がかかりそう」と感じるかもしれません。
しかし、歯を守るためにはとても重要な治療です。
放置すればするほど感染は深くまで広がり、治療の難易度は上がります。
最悪の場合、抜歯しなければならないケースもあります。
そのため、
・歯がズキズキ痛い
・食事で噛むと痛みがある
・歯ぐきが腫れてきた
・神経の治療をすすめられた
このような症状がある場合には、歯科医院への受診をおすすめします。
適切なタイミングで根管治療を行うことで、歯をより長く、健康な状態で保つことができます。
ルピア歯科医院では根管治療も行っていますので、症状がある方やしばらく歯医者に行っていない方などお気軽にご相談ください。
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