入れ歯を長持ちさせる正しいお手入れ法と避けたいNG習慣とは
みなさんこんにちは。
函南町の歯医者【ルピア歯科医院】です。
入れ歯は、歯を失った部分を補い、毎日の食事や会話をサポートしてくれる大切な存在です。
しかし、「どう手入れすれば正解？」「洗浄剤だけで本当にきれいになるの？」と迷っている方もいるのではないでしょうか。
誤ったケアを続けると、臭い・変色・破損などのトラブルにつながることもあります。
そこで今回は、入れ歯を清潔に保ち、できるだけ長く使うための正しいお手入れ方法と、やってはいけない注意点をご紹介します。
入れ歯のお手入れが重要な理由
入れ歯は、見た目を整えることや噛む力を補うだけでなく、お口全体の健康を守るうえで欠かせない存在です。
しかし、適切なケアをしていないと、次のようなさまざまなトラブルが起こりやすくなります。
・入れ歯特有のニオイが強くなる
食べかすや細菌が付着したままになると、口臭の原因になり、周囲に気づかれやすい不快なニオイが発生する場合があります。
カビや細菌が繁殖しやすくなる
入れ歯表面には細かな傷がつきやすく、清掃不足だとカンジダ菌などのカビが増えやすくなります。
・歯ぐきの炎症や口内炎を引き起こす
汚れた入れ歯を装着し続けることで、粘膜に刺激が加わり、痛み・赤み・ただれが引き起こされることがあります。
・変色のリスクが高まる
汚れや歯石が付着した状態を放置すると、入れ歯の素材の変色につながることもあります。
このように、日々のケアを丁寧に行うかどうかが、入れ歯の長持ちだけでなく、口腔内の健康を守るうえでも大きなポイントになります。
正しい入れ歯のお手入れ方法
１ やさしくブラッシングして毎日の汚れをきれいにする
まずは、入れ歯専用ブラシを使って、流水下で細かな汚れを丁寧にこすり落とします。
歯磨き粉には研磨成分が含まれているものが多く、入れ歯の表面に細かな傷をつけてしまうことがあるため、使用は避けましょう。
特に汚れが溜まりやすいのは次の部分のため、丁寧に磨きましょう。
・金属の金具の周囲
・歯と歯のすき間
・歯ぐきに触れる面の裏側の床
これらの箇所は汚れが残りやすく、ニオイや細菌繁殖の原因になるため、やさしく念入りに磨きましょう。
２ 入れ歯洗浄剤で細菌・着色をしっかり除去する
ブラッシングだけでは落としきれない細菌やバイオフィルム、着色汚れを取り除くために、入れ歯洗浄剤の併用がおすすめです。
洗浄剤には毎日使うタイプや、週数回でよいタイプなどさまざまな種類があります。
使用前に必ず説明書を確認し、指定された方法・時間を守りましょう。
また、洗浄後は洗浄液が残らないよう、流水でしっかりすすぐことが重要です。
３ 就寝時は必ず水に浸けて保管する
入れ歯は乾燥すると素材が変形することがあるため、夜は水または専用の保管液に浸して乾燥を防ぐ状態を保つ必要があります。
寝ている間に外すことで、日中使っている歯ぐきや粘膜を休ませることもできます。
ただし部分入れ歯の場合は、症例によっては就寝時も装着が必要なケースがあります。
その場合は、担当の歯科医師の指示を優先してください。
入れ歯のお手入れNG行動
入れ歯のお手入れにはやってはいけないこともありますので、ご紹介します。
・熱湯につける・高温で洗う
入れ歯の素材は熱に弱く、変形やひび割れが起きる可能性があります。
「熱湯消毒」はできませんので、必ず水かぬるま湯で洗浄してください。
強くこすりすぎる
力任せのブラッシングは、入れ歯の表面に細かい傷をつけたり、金属のバネを変形させたりする可能性があります。
洗うときは軽い力で、大きなストロークで優しく動かすのがポイントです。
歯磨き粉で力強く磨くのはNG
歯磨き粉に含まれる研磨剤は、入れ歯の表面に細かな傷をつけてしまいます。
その傷に汚れがつきやすく、着色やニオイが強くなる原因になるため、歯磨き粉の使用は避けましょう。
洗面台に落としてしまう
入れ歯は意外と衝撃に弱く、落としただけで割れてしまうこともあります。
洗浄時に心配な場合は、水を張ってクッションを作るなど、落下対策をして扱いましょう。
使わないときに乾燥させて放置する
入れ歯は乾燥すると素材が変形し、フィット感の低下や痛みの原因につながります。
外して保管するときは、必ず水または専用液に浸すことを習慣にしてください。
痛みがあっても無理に使い続ける
口の中が痛いのは、入れ歯が合っていないサインです。
そのまま使用すると、粘膜を傷つけたり炎症が悪化したりすることがあります。
違和感や痛みを覚えたら、早めに歯科医院で調整してもらいましょう。
入れ歯を長く快適に使い続けるために
入れ歯は、一度作ったらそのままずっと使えるわけではありません。
時間とともに歯ぐきや顎の骨の形が変化するため、フィット感が少しずつ合わなくなっていく傾向があります。
そのため、お口に合った入れ歯を使い続けるためには、定期的なチェックと調整が大切です。
3〜6か月に一度は定期検診へ
噛み合わせや入れ歯の状態を確認し、必要に応じて細かな調整を行います。
痛み・ズレ・ガタつきが出たら早めに受診
違和感を我慢すると、粘膜の炎症や傷の原因になるため、早期相談が大切です。
小さな破損は早めの修理で大きなトラブルを防ぐ
欠け・ゆがみなどを放置すると、完全な作り直しが必要になることもあります。
入れ歯を長持ちさせ、毎日を快適に過ごすためには、ご自身のケアと歯科医院でのメンテナンスの両方が重要です。
正しいお手入れで入れ歯はより快適で長持ちしやすい
入れ歯の使い心地は、毎日のケア次第で変わります。
基本となるブラッシング・洗浄剤での清潔管理・水に浸けての保管を行い、トラブルを招くNG行動を避けることが、入れ歯を長く使うためのポイントです。
「最近フィット感が悪い気がする」「噛むと痛む」「ニオイが気になる」こうした変化がある場合は、入れ歯が合っていないサインかもしれません。
気になる点があれば、ルピア歯科医院までお気軽にご相談ください。
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